72の法則とは ~資産を2倍に~
『72の法則』って知っていますか?
私はフィリピン株を始める時に、はじめて教えてもらった言葉です。
フィリピン株で(別に他の投資でもいいですが)、
資産を2倍にしようと計画するのに、
何年で2倍にするのかを考える。
その時に72という数字が出てきます。
計算式で言うと、
「72÷金利(フィリピン株で1年間で儲けた利益)=資産が2倍になる期間(年)」です。
なんのこっちゃと思いのアナタ。
自分も最初そう思いました。
なので具体的な例を出しましょう。
例えばフィリピン株で、100万円を資産運用して200万円にしたいと思います。
仮に年間
①1%
②8%
③15%
と三つのパターンの利益が出たと考えてみましょう。
計算式を当てはめてみると
①72÷1%=72年 (2倍にするのに72年かかる)
②72÷8%=9年 (2倍にするのに9年かかる)
③72÷15%=4.8年 (2倍にするのに4.8年かかる)
という風になります。
日本の銀行の金利は0.001%
ちなみに、今の日本の銀行に預けると・・・
「0.001%」
これを式に当てはめると、
72÷0.001%=72000年 (2倍にするのに72,000年かかる)
72,000年前と言えば、仏陀もキリストもムハンマドも生まれてませんね。
それ以前に人間よりも、恐竜さんが幅をきかせている白亜紀の時代です。
そんな昔から銀行があったら、ギネス記録ものですね。
これは銀行に置いておくのが実にばからしい。
そりゃあ、日本の大金持ちはプライベートバンクを海外に作りますわね。
そもそも1%の72年でも人間の一生じゃあないですか。
自分の一生を捨てて、子や孫に託すというのならそれもいいかもしれませんが、自分も幸せに暮らすためにはやっぱりお金についての勉強は必要ですね。
ちなみに資産を3倍にする計算式は「115」です。
これは「115の法則」と呼ばれています。72の部分を115に変えるだけなので、簡単ですね。
これら法則を、10代20代の時にもっと早く、株とはいかないまでも、投資信託などにお金を入れていましたね。早ければ早いほど、長期運用は良いからです。
投資の神様、ウォーレンバフェットも言っています。
億万長者になるには、元手が必要。小さな元手を複利で運用すれば、歳月がたつにつれ膨大な金額になる。例えば100ドルを年利10%で運用したら5年で160ドルを超え、10年で260ドル、25年で1800ドルを超える。まさに雪だるま式だ、とね。
小さな雪だるまを作ってそれを転がせば、あとは勝手に加速度的に大きくなっていく。
転がし始めるのは早い時期がいい。
かのアインシュタインも「複利」を人類最大の発明と呼んでいます。
ちなみに72と115などの法則、誰か言い出しっぺかはわからないそうです。
アインシュタインじゃあないかとも言われますが、彼が生まれるより前に言われていたとも言われます。
そう考えてみると、金融システムを作り上げたユダヤ人って凄いですね。
ウォーレン・バフェット 賢者の教え―世界一投資家思考の習慣 (経済界新書)
72は王者の数字
さて話は少しそれますが、「72」という数字について、少しだけ中国の歴史の話をしましょう。
むしろ最初の話よりも、こっちの方が話をしたかった(笑)
「72」というキーワードは、中国の歴史好きの人には、一つの男の名前が出てきます。
その男の名は「劉邦」。
「項羽と劉邦」の劉邦です。
横山光輝版の漫画が日本人には有名ですね。
彼は、漫画で言うと「キングダム」の主人公の国である秦を後に滅びし、漢という国を興します。
その400年後に漢が滅亡して群雄割拠するのが「三国志」のお話です。
「春秋戦国」→「秦」→「前漢」→「新」→「後漢」→「三国時代」
簡単に言うと、こんな感じですね。
「新」という国は15年くらいであっさり亡んでいます。
さて、話を戻して、劉邦という男の脚にはなんと「72個のほくろ」があったと言われています。
当時は1年が360日であり、それを五行説の5で割ると72になることから、72は非常に縁起の良い数字だったんですね。つまりとてつもなく縁起のいい男だったわけです。
しかも劉邦は項羽と72回戦って、71回負けて、最後の最後に1勝して項羽を亡ぼし漢を建国しました。と言われています。
まあ、歴史は勝者が作るといいますし、結構盛っている話だな、と思いつつも、72という数字を聞くたびに、72の法則よりも劉邦のことを思い出すのでした。
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