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フィリピンの経済情報

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データから読みとくフィリピン

 

 

 経済産業省ウェブサイト

平成30年度国際ヘルスケア拠点構築促進事業(国際展開体制整備支援事業)

医療国際展開カントリーレポート
新興国等のヘルスケア市場環境に関する基本情報
フィリピン編

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/iryou/downloadfiles/pdf/countryreport_Philippines.pdf

 前回に引き続き、経済産業省が公開している情報からフィリピンの情報を探ってみましょう。

  • 人口動態、および人口成長率・年齢別人口構成
    フィリピンは2015年に人口1億人を突破。2012年以降1.6%の人口成長率となっていたが、2017年には1.5%と失速した。

    これは本当にすごいですね。日本の人口はフィリピンよりも多い1億2千人ですが、圧倒的に若者よりも高齢者が多い状態です。
    フィリピンは若い人が多いということはそれだけマンパワーがあるということです。
  • 都市化率、上位5都市の人口
    2000年ですでに都市化率が50%に近いフィリピンは、2020年にかけて一度減少し、再び微増傾向に転じるという特徴的な動きを示す。


    1986年にマルコス独裁政権が打倒され、貧困問題と政治問題が徐々に改善されていくことになります。
    2010年~2016年に大統領を務めたベニグノ・アキノ大統領が、「腐敗撲滅とクリーンな政治」を公約に掲げ、政治が安定することとなり、財政が健全化して、経済成長を遂げます。
    そして、若い人間が多く1億人という人口ボーナスが支える内需、消費が、結果として都市化が各地で進んだのでしょう。
  • GDP、GDP成長率、一人当たりGDP
    2016年の名目GDPは3,047億US$であり、2020年には約3920US$に達すると予測されている。
    2016年の一人当たり名目GDPは2,924US$となっている。


    毎年、順調に成長していることがグラフから見てとれます。
    2007年~2009年にかけてGDP成長率が一気に下がっていますが、これはリーマンショックの影響です。
    世界開発指標というサイトで各国の推移を比べることが出来ますが、日本やアメリカなど名だたる多くの先進国はマイナスになっていますが、フィリピンはプラスです。
    リーマンショックがあった時ですら、フィリピンはマイナスに転じることなく成長しているということが伺えます。
  • 世帯所得分布
    中間所得層(世帯所得5,000~34,999US$)の割合は、2000年の43.8%から、2017年に65%まで上昇した。
    特に、上位の中間所得層(10,000~34,999US$)の割合が増加している。


    経済が不安定な国は、お金持ちはすごくお金持ちに、貧乏な人は貧乏な人にと、極端に分かれて中間層が出来ない状況になりやすいと言われていますが、フィリピンでは17年の間に一気に幅を広げていることがわかります。
    逆に日本や、アメリカは、その中間層が減っているというお話も聞きますが詳しいことはわかりません。先進国であり超高齢化社会であり、AIなどが台頭する現代日本では、ネオ・ラッダイト運動が起きるのかはわかりませんが、それはまた別のお話です。

まとめ

 色々な情報を見てきましたが、要は現代のフィリピンは、戦後昭和の日本とよく似た状況です。一度、大きな政権が倒れ、その後、政治の安定と人口ボーナスにより、経済が一気に加速しています。
 さらに今は、パソコンやスマートフォンがある時代です。おそらく日本の時よりももっと加速度的にフィリピンは進化していくのかもしれません。
 よくよく考えてみると、ほんのひと昔の中国などは「人民服」を着ている人達ばかりだったのではないでしょうか。それがたった30年ほどで、今や、アメリカと肩を並べる超経済大国になっています。
 2030年の日本とフィリピンがどのようになっているのか。それはわかりませんが、個人的にはフィリピンに投資をして、豊かな富を得るのも一つの手だなと思います。


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