胡散臭いと感じながらも、だからと言って他に打開策がなかった自分は、フィリピン株のセミナーに行ってみることにした。
たしか、とあるホテルの会議室のような場所だったと記憶している。お金さえ払えば、だれでもセミナーができるような感じの場所だ。
(いろんなセミナーに行ってみるのだが、ホテルの会議室を借りるのはままあるみたいだ)
そこで聴講料として、数千円払って話を聞くことにした。
講師として現れたのは、知り合いの先輩ではなく、フィリピンで会社をもっている日本人の方だった。不動産と投資会社を運営してるそうだ。
温和そうだけど、やる時はやるという顔つきの人だった。
そこからフィリピンのいろんな話を聞いた。
フィリピンは80年代まで20年ほど独裁政権が続いていたのだが、
後にピープルパワー革命と呼ばれる革命により、独裁政権が終わった。
その反動か、経済発展が凄まじい勢いで続いている。
フィリピンの人口は1億人を突破している。しかも日本と違い、高齢者は少なく、若者が圧倒的に多い。平均年齢は20代だ。
つまり若い力があるということは、日本の高度経済成長期の状態と同じで膨大な内需があるということだ。
経済成長が毎年5%前後で成長している。(ちなみに日本は1%すらいかないこともある)
現在の大統領、ロドリゴ・ドゥテルテは強権的な政治を行っているが、麻薬撲滅や、インフラの整備などに積極的に力を入れている。
どんどんフィリピンはよくなっている。
(最近の話で言えば、ゴミが問題となっていた観光地として有名なボラカイ島がある。そこを封鎖して、徹底的にクリーンして、時には、路上にはみ出ている家も強引に解体して、綺麗にした話が有名だ)
こうやって話を聞くと、面白い、と思い始めている自分がいた。
今までフィリピンという国のことを、何一つ興味をもっていなかったが、話が終わるころには、フィリピンという日本から遠く離れた異国の地が、自分の人生を変えるきっかけになるのでは?と思い始めていた。